学び

IQ180の天才が語るデジタルとAIの未来 オードリータン 第1章

オードリータン デジタルとAIの未来を語る

テクノロジーが世の中をどのように変えるのか、また人間はテクノロジーに対して どのように向き合って活用していけばいいのか、オードリータンの考えをまとめた記事です。 この記事では、第1章を紹介していきます。

第1章 人間がAIに使われるという心配は杞憂に過ぎない

社会のデジタル化、AI化が進むことで私たちは多くの利益を享受することが可能になり、それと同時にネット環境の広がりによって仕事のやり方も変わってくるのです。
2020年 新型コロナウイルスの感染防止対策として、リモートで仕事する人が増え、それほど問題なく仕事ができるということを多くの人々が理解したはずです。
もし新型コロナの流行が、20年前に起こっていたとしたら こうはいかなかったのではないでしょうか。
今は、どこにいても仕事ができる時代になりましたが、その一方で機械やAIが発達しすぎると自分たちの仕事が奪われるのではないかと心配する声も上がっています。

その不安に答える前に、まずは今のAIのレベルを把握しましょう。

現在のAIは、小学校1年から2年生のレベルに達しているので【これは赤信号 これは青信号】というような、初歩的なことは教えなくても分っています。
googleがたまに 『これは横断歩道ですか?』とか『これは車ですか?』と聞いてくることがありますよね。
以前は、英単語や数字が表示されて『入力して下さい』と、メッセージが出ることもあったと思います。
これは、私たちがその答えを入力することでgoogleのAIを育てるような仕組みになっているんです。現在のAIは、英単語や数字をすでに学んでいるので、そのような入力の必要がないんです。『どれが信号機ですか?』という質問も なくなってきてます。おそらく交差点もすぐに認識するでしょう。

最近表示される質問が、車や横断歩道など交通関連に偏っているのは、googleが自動運転のために交通関係の認識技術を向上させる目的があるのかもしれません。
もちろん最初は、誰かがこのように答えを入力するラベルを貼るという作業を行う必要があるんですが、こういった作業っていうのは過時のもので ある程度までコンピューターが学んでしまえば もはや人間が自ら入力する必要はなくなります。
その意味で言うなら育てる仕事はAIに奪われると言えるかもしれませんが、もともとあったような仕事をAIが全て代替できるかと言えば そうでもないんです。

人間にしかできないと

どれだけAIが進化したとしても最終的に人間の手で記録する作業がなくなることはありません。
この記録するという作業は非常に重要なんです。データ分析をするにしても、このデータを参照して【最終的な決断をしました】という場合 昔は基本的なことから高度なことまで、すべて自分たちでする必要がありました。
それが今は、基本的な部分についてはAIに任せることができるようになってきたんです。
もちろん【最終的な責任】は人間が取らなければならないことに変わりありません。

たとえば本を出版するのなら編集作業は必要ですし、読者に提供する際に責任を負わなければいけないのは人間なんです。
さらに本を作る場合 上手な編集者と下手な編集者の違いは、1分間に何文字読めるかということではなく広大な言葉の中から独自の視点を抽出し、その独自の視点から記事全体に活力を感じさせることができるかどうかでしょう。
こうした仕事はAIにはどうすることもできないんです。
段落ごとのポイント、使われる名詞や専門用語などをデータ化してラベルを貼っていく作業が進んでいけば もしかするとAIにも優れたデータ編集ができるようになる可能性はあります。
ただしその場合であったとしても【最終的な責任】は判断した人間であるのですから こうした仕事は人間にしかできないと言っていいでしょう。

また最近どんどんクオリティが上がっている自動翻訳でさえも 詩や小説などの文学作品になると簡単にはいきません。
人間が小説を外国語に翻訳するとしても訳す人によって翻訳作品は少しずつ内容に違いが出てきます。
こうした種類の翻訳は、ある意味 もう一度創作をしていることに等しいです。
表面上は翻訳なんですが、実際には創作と呼べます。それをAIによって自動翻訳を行うには、まだまだ難しいと言えます。
結局のところAIはあくまでも人間を補助するツールであるという認識を持つことが大切です。

今後人間が行っていた中間的な仕事の大部分はAIに任せることが可能になるでしょう。
ただ最終的に仕事の品質や調整に責任を持つのは人間。そこさえぶれなければいいんです。
これからはこうした人間とAIの協力のモデル これが標準になっていくでしょう。

AIの目的ってあくまでも人間の補佐なんです
AIの判断に従っていれば間違いないということでは決してありません。
繰り返すようですが最終的な調整 これは人間が行う必要がある。人間が行わなくてはならず、責任は人間が負わなくてはならないんです。

これは民主主義のシステムと同じと考えると分かりやすいでしょう。
首相が言ったからといって それが必ず正しいということではありません。
彼らが間違ったことを言えば 私達には言論の自由があるのですから彼らの間違いを指摘し より良い意見を提案することができるんです。
地位が高いからといって彼らの言うことは絶対に正しいんだ と鵜呑みにしてしまうのであれば民主主義である必要はありませんよね。
それでは独裁体制と変わらなくなってしまいます。同様にAIが全てAIが絶対に正しいという思い込みは怖いです。
AIの方が計算が早くできるからから、AIの方が沢山の情報を元に判断できるからと言って人間よりも優れている ということではないんです。
そもそも人間とAIっていうのは、比較するものじゃありません。人間と自転車を比較して自転車の方が早いから もう人間は必要なくなる とは誰も思いません。
AIも自転車と同様 ただのツールなんです
大切なのは、あなたがAIを使って何をするのか ただそれだけなんです。

最初に考えるべきこと

私達を不安にさせる説の1つに、シンギュラリティの話があります。
2045年にシンギュラリティが到来しAIの能力が人間の能力を上回ると言う説です。
ここで言うシンギュラリティと呼ばれているものは、そもそも私達人間がAIというものを開発しようとしたために生まれてきた考え方に他なりません。
以前も世界終末時計とか核戦争までのカウントダウンというものがありましたよね。
あと何年で核戦争が起こり 地球が滅びるだとか、地球が残っても人類の文明は滅びるだとか、さらには気温が上昇すれば今のような人間人類の文明は存在しなくなるし、生き続けるにはかなりの変化が必要だ などと推測する人たちもいましたよね。
しかし仮にそうなったとしても おそらくそこで地球そのものがなくなることはないでしょう。
核戦争や気候変動は私たちの人間の文明という この一つの層破壊するだけに過ぎないからです。

こうした核戦争や気候変動と同じように2045年のシンギュラリティに向けてのシナリオに言及するのは私たち人類はいずれ滅んでしまうから明日のことは何もやらなくてもいい などということが目的ではないんです。
核戦争や気候変動で滅びないために重要なのは放射能の拡散を防ぐこと あるいは二酸化炭素の排出量を減らすために、どうすればいいのか知ることです。
シンギュラリティーだって同じです。考えるべきことはAIが存在する今の状況でいかにしてAIを活用するかということでしょう。

気候変動に関してでもAIに人間の補佐をさせて次世代により良い環境を残す方策を考えることができます。つまりAIは人間をどの方向へ連れていくかをコントロールするものではなく私達が、どの方向に行きたいのかを再確認するための存在なんです。AIが人間を超えることが良いか悪いかを問うこと、それは地球温暖化によって、あらゆる場所で山火事が起り海面が上昇し都市が水没し地球上で現在のような生活方式では生きていけなくなったとすれば それが良いことか悪いことかと聞くようなものなんです。あるいは核戦争が起きて大気圏全体が、放射能でおおわれてゴキブリ以外が生きていくことができなくなったとすれば それが良い事か悪い事なのかと聞くようなものなんです。

結局のところ良いも悪いも判断できないということです。
人類が滅んだほうが地球にイイっていう人だっているんです。
つまり現段階でそんな質問をされても、的確な価値判断は誰にもできないということなんです。

大切なのはそういう仮定の話 『AIが人間を超えちゃったらどうするの?ヤバイじゃん!』という話しをするまえに、そうならないためには何をするべきかをじっくりと考えること。シンギュラリティが私たちに示唆しているのは もし私たちが今の生活様式を守り続けていきたいのであれば現在人間が発展させようとしている技術は、このまま開発し続けない方がいいんじゃない っていう事実なんですね。

今のまま二酸化炭素の排出が続いたり放射能汚染が蔓延、拡大したり あるいはAI機器が人間にとって変わり社会をコントロールするようになれば今の生活っていうのは間違いなく破壊されます。その事実をまずは謙虚に受け止める必要があります。
AIが人間を超えるような事態になったら どうなるかなどと考えることよりも、人類はどの方向に進みたいのか そのために何が必要なのかを議論する方が先なんです。

自分たちの未来を思い描き理想とする未来に向かうために、どうツールを活用していくのか まずそこを最初に考えるべき。
そして、そこを考えた上で、AIが人間を超えたほうがいいという結論が出るかもしれないし 開発は、ある程度でやめたほうがいい という結論が出るかもしれません。
どちらにせよ結局のところは、AIが人間を超えるような事態になったらどうなるか ということを考える必要はなくなるのです。

第1章まとめ

ポイント1
AIは、あくまでも人間を補助するツールであるという認識を持つことが大切である

ポイント2
AIは、人間をどの方向に連れて行くかをコントロールするものではなく 私たちがどの方向へ行きたいのか を再確認するための存在である

ポイント3
AIが、人間を超えるような事になったら どうなるか など考えるよりも人類はどの方向に進みたいのか、その為には何が必要なのかを議論する方が先である。

AIを恐れず何のために使うのか正しい使い方を考えていきましょう。

第2章  興味や関心が見つからないのに大学に進学しても意味はない

第3章  AIと人間の関係はドラえもんとのび太の関係が望ましい

 

こちらの記事もおすすめ!